これまでに発売されたAndroid端末のdp解像度まとめ
はじめに
今年のGooglePlayコンソールのアップデートにより端末カタログという機能が追加されました。 これは以前から存在していた配信対象から特定端末を除外する機能に、端末の詳しいスペックを閲覧・検索する機能が追加されたものです。
GooglePlayコンソールのアプリ管理画面からリリース管理→端末カタログで遷移してアクセスできます。
この端末カタログはDPI値は表示できて便利なのですがDP解像度は記載されていないため、イレギュラーswdp端末を探す目的には若干不便でした。 そこで、端末カタログによって得た大量のデータからGoogle Play コンソールが認識している全端末のdp解像度まとめを作ってみました。
Android端末カタログ - Google スプレッドシート
作り方
端末カタログはAPIなどが用意されておらず、ページ内のリクエストなどをアレして端末情報のリストを探しました。
端末カタログにアクセスした際、1.6MBくらいのjsonレスポンスを受け取っている箇所があり、それが端末カタログの中身になります。
このJSONファイルはほとんどの key
が 1 とか 2 なので頑張って解析する必要があります。
以下が端末1件分のデータです。
{ "1": "NuAns/neoreloaded", "2": { "1": "NEO [Reloaded]" }, "3": [ { "1": { "1": "NEO2", "2": [ { "1": 1080, "2": 1920, "3": 420, "5": "2991501312", "6": "3072", "7": 25, "8": 196610, "9": 2 } ], "4": "Qualcomm", "5": "MSM8953", "6": "NuAns", "7": [ "NEO [Reloaded]" ], "8": true, "9": "https://lh3.googleusercontent.com/HLh04wdpYNiMf3WyzBUgJzbcvDb7ZxaMYHOy7Wpp7FaXbeGLbwPakW7MgKpaTns83MmU0FuPAxn_", "11": 1, "12": { "1": 4, "2": [ 4, 5, 6 ] } }, "2": { "1": true } } ] },
同一端末であってもOSバージョンの更新などによって別物扱いできるようになっていて、OSアップデートによるデフォルトDPIの変更などもキャッチできそうです。 このあたりはさすがGoogleという感じですね。
解像度やDPIなどの値は特徴的なのですが、フォームファクタ情報などはいろんな端末の詳細ページを見比べながらアタリをつけました。 残念ながら端末発売日や液晶サイズがなく、発売日での絞込やDPI値の乖離チェックができないのが残念です。 液晶サイズに関しては今後のアップデートでぜひ追加してほしいですね。
調査していく途中で、Android端末が スマートフォン、タブレット、ウェアラブル、TV、PC、STB、Auto、その他
という区分にわけられていることがわかったのですが、swdpで区分されているわけでもなく、外見による分類?という感じでした。
一部のファブレットやTV/PCなど分類が難しそうなものもあり、誰がどうやってフォームファクタを判定しているのか非常に気になりました。
このJSONファイルをそれっぽく並べ替えてcsvに変換し、スプレッドシートに突っ込んだものがこちら)になります。
雑感
端末カタログのデータを集計している途中、ノイズがかなり多いのが気になりました。 製造メーカーが不明な端末(OSバージョンによる重複があるため、厳密に端末数ではない)だけで5000台以上あり、本当に世に出ている端末なのかわからないものも多いです。 また、端末の解像度が一桁だったり明らかにおかしいものもあり、開発中の端末かなにかでBuild.MANUFACTURERが正しく入力されていないものも拾われているのでは…という気持ちです。
謎の端末が多く見つかる一方で、国内で流通している端末が見つからないこともあります。
ヘンテコDP解像度で有名な MediaPad T2 7.0 Pro は PLE-701L
という型番ですが、これは名前、型番のどちらで探しても見つかりませんでした。
代わりに Huawei/华为揽阅m2青春版7_0
という端末(型番 hwple703l
) という同一画面解像度で同一DPI端末があることがわかり、国内モデルはこれのローカライズモデルかな?と思ったりしました。
もう少し情報が増えてくれれば絞込による謎端末探しが捗りそうなので、Googleさんには頑張ってほしいですね。
スマートフォンとタブレットのswdp分布を見てみましたが、やはりスマートフォンでは 320dp, 360dp
、タブレットでは 600dp, 800dp
に大きく偏っていました。
ただし、スマートフォンでは 411dp, 480dp
といった情報量の多い端末もそこそこ増えてきているようで、今後はAPIレベルによるswdp分布などもみたほうが良いかな?という気がしました。
タブレットでは768dp端末が600dp,800dpに次いで多くなっていて、 アスペクト比 4:3 端末も意識する必要がありそうです。
今後GooglePlayコンソールの機能が拡張されてスペック検索やdp解像度のチェックができればスプレッドシートも不要になりそうですが、それまでは定期的に更新しようと思っています。