プロジェクタを買いました。

エプソンのホームプロジェクタ、EH-TW5350を買いました。

といってもプロジェクタを買うのは初めてではなく二代目。 これまでは2008年に購入したソニーVPL-AW15という機種を使っていました。 さすがに最新のプロジェクタと比べると微妙なスペックですが、これまで使ってきた愛着もあり、年末年始もこいつで映画を見まくるぞ!と思っていたのです。

昼間から遮光カーテンを締め切り、スクリーンを立ち上げ、いざ!と思ってプロジェクタを起動するとジジジ…とノイズ音がするだけで映像が出ません。 プロジェクタの宿命、ランプ切れでした。

ほとんどのプロジェクタは光源として水銀ランプを使用していて、およそ1500〜2000時間ほど利用すると寿命が来ます。 交換用ランプは機種ごとに価格が異なりますが、VPL-AW15の場合は安い互換ランプで15,000円、純正で20,000円くらいでしょうか。 大体2,3年に一度くらいの頻度でこのランプ交換が必要になる上、電気代もTVよりかかるのでプロジェクタのランニングコストは最悪ですね。

ランプ切れを起こしたVPL-AW15は僕が北九州で新卒社員をだったときに少ない給料から毎月少しずつ積み立ててやっと買ったもので、とても愛着がありました。 (当時スクリーンまでは買えなかったので)壁に60インチくらいで映画を投写できたときの喜び。 気休めに買ったペーパースクリーンで壁とは比べ物にならないくらい綺麗に映った時の喜び。 その後ちゃんとしたスクリーンを買ってさらに画質があがったときの喜び。 そういった感動がVPL-AW15のスペック以上に僕を楽しませてくれていたと思います。

2年半前にランプが切れた時は愛着(と当時のフルHDプロジェクタの価格)から買い換えることができませんでしたが、 さすがに2015年になってハーフHDでHDMI端子1個という制限は辛く、フルHDのプロジェクタの低価格化もあって今回は買い換えることなりました。 VPL-AW15への愛着が〜といいながら新機種チェックは怠らなかったので、買い替えの候補はエントリー機として評判の良かったEH-TW5200かその後継機、EH-TW5350の二択。 店舗で実機の映像を見たところ、EH-TW5350から搭載されたフレーム補間機能が気持ち悪いくらいヌルヌル動いて見えるのでEH-TW5350に即決してそのまま購入しました。 その後自宅で色々設定をいじってるうちにフレーム補間はOFFにしましたが、欲しいときにONにできるということが大事なのであったほうが良いです。

自宅でEH-TW5350を設置してまず驚いたのはその明るさです。 スペックでVPL-AW15の2倍の明るさがあることはわかっていましたが、実際に体験すると完全に別物でした。 VPL-AW15が部屋を暗室にして蛍光灯も消さなければほぼスクリーンが見えないのに対して、EH-TW5350は明るさを落とせば蛍光灯がついていてもスクリーンが見えます。 解像度もやっとフルHDになって、80インチのスクリーン本来の性能を活かせるのが嬉しいです。 このスペックのプロジェクタが10万ちょっとで手に入るようになったのは本当に、本当に素晴らしいです。 VPL-AW15も大体同じくらいの価格で買ったので、技術の進歩に驚きました。

もちろん良くなったところだけではなく、レンズシフトがないことからくる設置制限の辛さもあります。 特に打ち上げ角の違いは大きく、同じ場所に置くためには角度を付けて設置する必要がありました。 (プロジェクタに角度をつけて設置すると映像が台形になるため補正作業が必要になり画質が低下するのです) また、投写距離自体は短くなったもののVPL-AW15より調整幅が狭く、いままでよりスクリーンとプロジェクタを近づける必要もありました。

EH-TW5350は高画質の大画面を最短距離で投写することに全力を注いでいて、その思い切りの良さがコスパに繋がっているのだなと感じました。 使い勝手の良かったVPL-AW15とは少し方向性の違うプロジェクタですが、どうにかやっていけそうです。 財布には大ダメージでしたが年末年始の楽しみが増えました。

ランプ切れのVPL-AW15ですが、どうにも捨てることができないので実家に送りつけて保管してもらおうと思っています。 僕の父もCABINのスライドプロジェクタを後生大事に仕舞い込んでいるような人なので、きっとわかってくれるでしょう。 父がスライドプロジェクタで写真を壁に映して見せてくれた時のような感動を、僕もいつかビデオプロジェクタで自分の子供に伝えたいなと思っています。